Cardi B(カーディ・B)とミーガン・ジー・スタリオンのヒット曲「WAP」。こちらの楽曲は、ビルボード1位を獲得しただけではなく、リリースから2ヶ月経った今でもトップ5位の座をキープしている人気曲となっている。そんな人気曲であるが、リリース当初は称賛だけではなく、その18禁なリリックから批判もされていた。そんな楽曲をプロデュースしたAyo N KeyzがGeniusに語ったカーディ・Bの驚きの制作プロセスと、批判についてのコメントを紹介したい。
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まず彼らはカーディ・Bと作業する上で課されるセキュリティについて興味深い発言をしている。彼らが語るには、カーディ・Bとの作業はまるでFBIやCIAと作業しているようなレベルで、音源が流出しないようなフローとなっているようだ。
「彼女のチームはCIAやFBIのようにセキュリティが厳しくて、絶対に音源や情報が漏れないように気をつけている。サンプリングの元ネタであるDJ Frank Skiも、実際にリリースされるまで、誰が曲を使用するのかを知らされてなかったようだ。ただサンプルの使用許可を出すだけで、誰の曲として使われるのかも教えてもらえないらしい。」
「MV撮影も、曲がリークしないように、ボーカルのないビートだけが流れているという状態で行われたらしい。実際に僕らもMVが公開されるまで完成した楽曲を聞くことはできなかった。」
カーディ・Bのチームとの作業は全てが隠密に行われるらしく、恐らく常にパパラッチやメディアに見張られているなかで、最も効果的なセールスを達成するための対策なのだろう。実際にリリースされる週まで、契約を結ぶこともなかったようで、いかに直前まで情報が漏れないように心がけているかが理解できる。
また、彼らは楽曲の内容が批判されたことに対しても、彼らはこのように語っている。
「男性のラッパーがこのような内容をラップしても、問題にならないのに、2人の女性がラップすると問題になるのはおかしい。もしこれを批判するのであれば、男性のこのような楽曲も批判しろ」
「今の世の中は、皆が他人を責める理由を探そうとしている。僕も宗教的な家族で育っているから、リリースされたとき、まずは親に「聞かないで」と伝えた。でもこういうのもヒップホップ文化の一部なんだ。人々は、他人が誤っていると責めたいがために、理由を探すんだ。」
「それと同時に、政治家とかからも批判されるというのは、ヒップホップ・カルチャーがそれほどの力と、影響力を持っているということでもある。2人の女性がこのような力を持っていることを改めて知れて、ドープだったね。」