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勢いのあるラップで大ヒットしたBig Punのデビュー・アルバムが22周年。無名の新人であったBig Punが2500万円の契約を獲得した驚きの経緯とは?

 

 

90年代後半にメインストリームに躍り出て、ラテン系のソロ・ラッパーとして初めてプラチナ認定されたBig Pun(ビッグ・パン)。韻をばらまきながら、勢いのあるラップをする凄腕リリシストとして後世に多大な影響を与えたBig Punであるが、彼のデビューアルバム「Capital Punishment」の22周年を祝い、アルバムに関するエピソードを紹介したい。

 

 

彼は同じくNY出身のラテン系のラッパー、Fat Joe(ファット・ジョー)に発掘されたことは広く知られているが、レーベル契約において非常に興味深い逸話がある。彼は無名のラッパーであり、デモテープもない状態にも関わらず、2500万円以上の契約金でLoud Recordsと契約している。なぜ彼は無名のデモテープもない状態で高額の契約をゲットすることができたのだろうか?彼が所属していたLoud Recordsの創設者Steve RifkindはDJ Vladのインタビューにて当時について語っている。

 

 

 

 

Big Punのメンター的な存在であったFat Joeが、彼のフリースタイルをレーベルの創設者であるSteve Rifkindに聞かせたことがきっかけで、その翌日にミーティングが行われたらしい。Loud Recordsは、Mobb Deep、Wu-Tang Clan、Twista、Dead Prezなども所属していたヒップホップの名門レーベルであるが、そこにはMattyという、Steve Rifkindが信頼するA&R担当(発掘、契約、企画・制作、宣伝戦略などを管理する業務)がいたのだ。彼はMobb DeepやDead Prezを契約した実績を持っていたのもあり、レーベルとしては、彼の目を全面的に信頼していたようだ。レーベルは、「A&RであるMattyが気に入っている」だけという理由だけで、Big Punと2500万円にも及ぶ契約をしたのだ。

 

 

「面談は11時からの予定だった。俺とMattyはオフィスを共有してたけど、彼がオフィスに来ることは滅多に無かったんだ。でもその日はMattyがいたんだ。俺は思わず彼に『何してるんだ?』って聞いたよ。そしたら彼は、『Fat JoeとBig Punとミーティングするんだろ?俺も参加する』って言うから、その瞬間にPunと契約することを決めたよ。俺は彼のことを全面的に信頼している。その後Fat JoeとBig Punが部屋に入って来た瞬間に『弁護士を連れてこい、契約成立だ』って言ったんだ。Fat Joeは俺がふざけてると思ってたよ(笑)」

 

 

Big Punの曲を聞いたこともなかったが、速攻で契約を決断したと語ったレーベル代表のSteve。Mobb DeepやDead Prezを発掘した彼が面談に来たというだけで、契約の決め手となったようだ。

 

 

彼が初めてBig Punの楽曲を聞いたときには、なんと契約から数か月経っていた。彼が最初に聞いたのは「Capital Punishment」の1stシングルとなった『You Ain’t a Killer』であったようだ。その後、R&Bグループ「The O’Jays」をサンプリングした2ndシングル「I’m Not a Player」のリミックス「Still Not a Player」がラジオ・ヒットとなり、Big Punはメインストリームに躍り出ることになった。「Still Not a Player」はビルボードのHot 100チャートの24位にランクインし、デビュー・アルバムの「Capital Punishment」は初登場5位を獲得した。リリースから3ヶ月後、アルバムは100万枚の売り上げを達成し、このようにしてBig Punは初めてプラチナ認定されたラテン系ソロラッパーとして歴史に名を刻んだ。

 

 

そんなBig Punの楽曲は以下からストリーミングできる。

 

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