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ドレイク、プシャ・Tからのディスに対して早速アンサー曲を発表。プシャも好戦的な態度へ

text: HIPHOP DNA

 

5月25日、プシャ・Tの新作アルバム『DAYTONA』にてドレイクに対するディス曲が収録されているのではと話題になったが、その噂を受けて、ドレイクが早々にアンサー楽曲を発表した。   話題になっているのは、『DAYTONA』の最後を飾る「Infrared」。”このゲームはイカれてる(The game’s fucked up)”というラインで始まり、トランプ大統領とロシアとの疑惑に引っ掛けて”あれはナズみたいに「すでに書かれたもの」だったが、書いたのはクエンティンだろ(It was written like Nas but it came from Quentin)”とラップ。    

 

註1: 『It Was Written』は1996年にリリースされたナズのアルバム名  

註2:  it was writtenには<聖書に書かれた=神が定めた運命>という意味もある  

註3: クエンティンは、アトランタ出身のMC、クエンティン・ミラーのことを指す。ドレイクのヒット曲「10 Bands」のフックはクエンティンが書いたものだった。

 

 

他に、J.コールやケンドリック・ラマーらにはシャウト・アウトを送る一方で、ゴーストライター頼みのラッパーたちに向かって牙を剥いてみせた。 ただ、もちろん黙っていられないのはドレイクの方だ。 『DAYTONA』がリリースされて24時間も経たぬうちに、アンサー・ソングとなる「Duppy Freestyle」をSoundcloud上で発表した。

 

 

タイトルの<duppy>とは、パトワ語で<幽霊>を表すスラング。”お前のビートを作ってくれてるヤツのこと、本当にどう思ってんだ?(What do you really think of the nigga that’s making your beats?)”と切り出し、プシャ・T『DAYTONA』のトータル・プロデュースを手掛けたカニエ・ウエストを引き合いに出しながら、いかにドレイクがこれまでカニエとタイトな関係にあったかをラップ。

 

註4:カニエ・ウエストもまた、多数のソングライターを雇っていること暗に指摘している。

 

そして、“俺は今、アルバム・モードなんだから背中を押すなよ(Don’t push me when I’m in album mode)”と言いながら、プシャ・Tが言及したクエンティン・ミラーについても”俺は量販店のクローガーで働いてたあいつの人生を変えてやったのさ(I changed his life a couple times / Nigga was at Kroger working double time)”とラップしている。

 

しかし、クエンティンが実際に勤務していたのはクローガーではなくパブリックスだったそうで、彼本人がツイッター上で訂正している。

 

 

「Duppy Freestyle」は最後、”カニエに伝えてくれよ、請求書が届くぜ。俺らのおかげでアルバムの売り上げが20,000枚増えたと思うから、そこんところを考慮したまでさ(”Tell ‘Ye we got a invoice coming to you / Considering that we just sold another 20,000 for yo)”と締めて終わる。

 

ドレイクは実際に自身のInstagramにOVOからG.O.O.D Music充の請求書をポスト。ご丁寧に、プシャ・Tをタグ付し、請求先の宛名は「Infrared」と「Duppy Freestyle」のリリックにも登場する、Def Jam Recordingsの役員でありG.O.O.D Musicのビジネスに尽力してきたスティーヴ・ヴィクターになっており、いつも通りの抜かりなさを見せつけた。また、請求項目は<宣伝補助ならびにキャリアの再生代として>、金額は10万ドル(約1,100万円)だ。

 

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ドレイクの行為に対し、プシャ・Tは早速Twitter上で”エクストラの20,000枚分、請求書を送れよ…(Send the invoice for the extra 20…)”と、好戦的な態度を見せている。多くのラッパーや裏方たちを巻き込みそうな両者の諍いだが、2018年最大のヒップホップ・ビーフとなるのか。

 

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