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Dumbfoundead(ダムファウンデッド)が2017年に語った「アメリカで活動するアジア人ラッパー」としての心境と経験。

 

 

アジアン・アメリカン・ラッパーのパイオニアと言っても過言ではないLA出身のラッパーDumbfoundead(ダムファウンデッド)。彼は2000年代からバトルラッパーとして頭角を表し、その後アンダーグラウンドヒップホップシーンで大活躍したコリアン・アメリカンのラッパーである。そんな彼が2017年にEP「 Rocket Man」をリリースした際に語っていた内容を紹介したい。

 

【関連記事】LAを代表する韓国人ラッパーDumbfoundeadが10個目のソロプロジェクト「Café Bleu」をリリース。アーティストとしての「自由」を語る。

 

 

Playatunerから抜粋 (2017年)

 

 

近年、自分の居場所がどこなのかを確認するために、韓国で活動していたんだ。アメリカのアンチ移民な情勢もあり、母国に旅立ったが、「自分の国」とされる韓国でも自分は「外人」であるということに気がついた。その時にやっと自分が「韓国人」より「アメリカン」なんだって気がついた。韓国ではすんなり受け入れられると思ってたけど。

このプロジェクトでは韓国人として、アメリカで感じたことを表現しているんだ。たまに「悪役」として見られることでもある。テレビでは北朝鮮の話題がいつも挙がっていて、それを「コリア」として一括する人もいる。

 

現代に生きる「移民」としては、凄く変な感情がある。何故かというと、俺は韓国人とメキシコ人が半々である「LAコリアタウン」で育っているから、移民として、コミュニティからの心理的影響やプレッシャーを昔は感じなかったんだ。俺は育った環境のおかげで「コリアン・アメリカン」として自信を持てるようになった。でもこの10年で全国をツアーするなかで、「自分はコミュニティの部外者だ」と感じているアジア人の子供たちを多く見てきた。俺がライブをすると「初めてこんなにステージで自信を持ってパフォーマンスをするアジア人を見た!ありがとう!」って言われたりするんだ。俺はコリアン・アメリカンとして、コミュニティ内のマイノリティではなかったから、そんな子供たちとは違う感覚だったんだ。

 

だからこそ、ニュースをつける度に違和感を感じるんだ。大統領がアンチ移民マザーファッカーたち集団みたいなのを作って、少なくとも実際にアンチ移民を掲げて団結しているやつらがいる。(俺が育ったコミュニティにはいなかったけど)本当はずっとこういう人たちが世の中にたくさんいたんだって気付かされる。

 

ツアーをしているうちに、「声なき人」がどれだけいるかも知った。中西部とかに行くと、街にいる唯一のアジア人の子供とかに会ったりする。でも、そのような子たちにはロールモデルとなるヒーローがいないんだ。もちろんテレビも映画も音楽も、業界が徐々に変わってきている。徐々に色んな人たちがエンターテイメント業界で活躍するようになっている。その変化は見えてきているけど、少し前まではPOCがエンタメ業界で活躍できない現実があった。だからテレビとかでそういう人たちが活躍しているのを見ると嬉しいんだ。

 

俺はLAのヒップホップシーンで育った。Flying LotusがまだStones Throwでインターンしていたときだったし、TOKiMONSTAがクラブでDJをしているときだった。当時は皆一緒にライブとかしていたから、今彼らが超活躍しているのを見ると素晴らしい気持ちになるよ。

 

全てのアーティストにとって、「ヒップホップ」が音楽そのものより大きくなる瞬間がある。作った作品が多くの人達にリーチして、その瞬間に「上手いラップ」をすることより重要なことがあると気がつく。俺はそれを感じたとき、自分のルーツやカルチャーから逃げ出すことはやめた。昔アジア人であることを口にしたくない時期があったんだけど、自分が何者なのかに気がついた。実際には人生の大きなモーメントには、「自分自身のアイデンティティ」や「見た目」が大きく関わってくるときもある。

 

 

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