text: HIPHOP DNA
日本時間の4月17日未明、Kendrick Lamarが2017年に発売したアルバム『DAMN.』がピューリッツァー賞の音楽部門を受賞したと報じられた。また、Classic / Jazz以外の音楽ジャンルのミュージシャンが本部門を受賞するのはピューリッツァー賞史上初であり、もちろんラップ・アルバムとしても史上初の快挙。
ピューリッツァー賞理事のDana Canedyは「時代性に合っていた。我々も、今回の選定を誇りに思っています。<ピューリッツァー賞はもっともすぐれた作品に贈られるべき>という理念に基づいた正当な判断だと思います。『DAMN.』はHiphopに対してこれまでと全く異なるスポットライトを当てた作品」と語っており、ピューリッツァー賞のInstagram上では「オーセンティックな言葉とリズムのダイナミズムによって一つにまとめられた巧みな作品。心を震わせ、現代のアフリカン・アメリカンらの複雑性を捉えている」とキャプションを付けて投稿している。
『DAMN.』は2017年4月14日にリリースされ、これまでに累計約350万枚を売り上げている作品。今年行われた第60回グラミー賞では、ラップ部門4部門を全て受賞し、現代のラップ・キングとしての存在感を印象付けた。Kendrickはこれまでにも、人種問題を含む社会的なパフォーマンスを行ってきたことでも知られ、Barak Obama前大統領によってホワイトハウスに招かれたり、地元・ロサンゼルスのコンプトンから名誉市民として表彰されたりといった経歴を持つ。
なお、Kendrick Lamarは、これまでにピューリッツァー賞特別賞、ならびににノーベル文学賞を受賞したBob Dylanとともに、2018年7月27日から行われるFUJI ROCK FESTIVAL ’18に出演し、2度目の来日公演を予定している。