複数のアルバムを同時進行で制作するアーティストは多いが、Kendrick Lamar(ケンドリック ・ラマー)に関してはその規模が大きく異なるようだ。
今回は、彼と親しいコラボレーターであるTae Beast、MixedByAli、SounwaveがRed Bull Music Academyのインタビューにて語った内容を紹介したい。
「ケンドリック ・ラマーはおよそ97,000個のビートを抱えていて、それを手放すことはない。ビートが彼の手に渡れば、それは二度と離れることがないだろう。」
なんとケンドリックは、自身がいつか使用するために集めた未使用ビートを約97000個ほど抱えているらしい。1人では管理しきれない量にも思えるが、Sounwaveは続けて以下のように説明している。
「good kid, mA.A.d cityのためにビートを作ったら、DAMN.を制作する頃に使用されるということもある。」
またMixedByAliは「彼は2010年のEメールとかまで遡って、”あのビート見つけたよ”って感じでビートを引っ張り出してくるんだ」と、ケンドリックのビートに対する驚異的な記憶力についても語った。
膨大な数のビートがあるなかで、ケンドリックはそのすべてを頭に入れた上で楽曲制作に努めているのだろう。当然そのすべてがアルバムに収録されることはないが、大量の候補の中から的確に自分が必要なビートを選択することが出来るのが彼の強みの一つなのかも知れない。