text: HIIPHOP DNA
「Trump大好き (I Love Donald Trump)」という発言がラジオ番組で暴露され、以降、Donald Trumpが選挙期間中に掲げていたスローガン<Make America Great Again>がプリントされた帽子(通称、MAGAハット)を被った姿でフリースタイル動画を撮影したり、引き続きTrumpを擁護するツイートをしたりするなどしてミュージシャン仲間からも大きな非難を浴びているKanye West。
Kanyeからのサポート発言に、Trump本人もTwitter上で「ありがとう、カニエ。とてもクールだ!」とリプライを送り、議論はますます広まっている。
we got love pic.twitter.com/Edk0WGscp6
— KANYE WEST (@kanyewest) 2018年4月25日
Thank you Kanye, very cool! https://t.co/vRIC87M21X
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2018年4月25日
そんなKanyeが、突如2つの新曲をドロップした。アメリカ時間の4月27日には「Lift Yourself」を発表。ミネアポリスを拠点に活動していたソウル・グループ、Amnestyが1973年に発表した楽曲「Liberrty」をサンプリングし、Kanyeはアウトロの部分で” Poopy-di scoop, Scoop-diddy-whoop…」とスキャットのようなアドリブを披露しているのみだ。
そしてその数時間後に「Ye vs. The People (starring T.I. as the People) 」を発表。
本曲は、フィーチャリングされているT.I.が世論(The People)の立場でラップしており、Trumpを支持する現状の Kanyeの考え方を改めろと説く構成に。Kanyeは「(民主党か共和党か)どちらか選ばなきゃいけないというのは、お前らの考え。俺は融合された立場にいる」「(MAGAハットは)1年半くらい前からクローゼットの中に閉まってた」「このハットを被ることで、俺たちは皆平等だとみんなに教えることができる」「俺は深く沈んだ場所にいたけど、今は新しい自分を見つけることができた」とラップし、最後はKanyeが「Tip(T.I.の愛称)、この話題で一日中ラップできそうだな。ここでビートを終わらせて、みんな(The People)に喋ってもらおうぜ」と言い、いきなり楽曲が途切れるように終わっている。
一連のTrump論争を新作アルバムのための話題作りではと邪推する声も上がる中、果たしてKanyeが今後、いちアーティストとしてどのように振舞っていくのか、ますます議論が高まりそうだ。
なお、上記に書いた2曲とも、Kanye Westの公式サイトで試聴可能だ。