Text:本家一成
ドレイクの「ナイス・フォー・ホワット」が4週目の首位獲得となった、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
5,000万回はきったが、今週も4,850万視聴獲得でストリーミング・チャート、R&B/ラップ・チャートでも4週目のNo.1を死守した「ナイス・フォー・ホワット」。3週連続で<Airplay Gainer>に輝き、エアプレイ・チャートでは先週の17位から11位へ上昇、TOP10入り目前となっている。
ただ、4週連続のワンツー・フィニッシュとならず、先週2位の「ゴッズ・プラン」は3位にダウンし、代わってポスト・マローンの「サイコfeat.タイ・ダラー・サイン」が再び2位に上昇した。週間視聴回数は「ナイス・フォー・ホワット」と僅差の4,780万回で、こちらは今週の<Streaming Gainer>に輝いている。
「サイコ」がランクアップしたのは、同曲が収録された2ndアルバム『ビアボングス&ベントレーズ』が、今週のアルバム・チャートで初登場1位に輝き、ストリーミング・ポイントが急増したため。本作『ビアボングス&ベントレーズ』からは、7位に「ベター・ナウ」がデビューした他、アルバムに収録された全18曲が100位内にランクインしている。そのうち、半数の9曲はTOP20にランクインし、歴代最多記録(TOP20入り)を更新した。
これまでの記録では、1964年4月11日~4月18日付チャートで、ビートルズがランクインさせた6曲が最多だったが、先週(2018年5月5日付チャート)、J.コールが54年振りにその記録に並ぶ同6曲をランクインさせ、更に今週、ポスト・マローンがその記録を大きく上回る9曲で彼らの記録を打ち破ったことになる。そのうち、昨年秋に8週連続のNo.1をマークした1stシングル「ロックスターfeat.21サヴェージ」は、先週の32位から8位にジャンプアップし、TOP10に返り咲いた。
TOP10内に3曲を同時ランクインさせたアーティストとしては、先週のJ.コールに続く歴代18組目。また、100位内にランクインさせた曲数としては、ザ・ウィークエンドの18曲と2位タイで、これまでの最高記録は、ドレイクがもつ24曲。そのドレイクは、来月に新作『スコーピオン』をリリースするため、これらの記録を更に上回り、更新する可能性も濃厚。ストリーミング・ポイントがシングル、アルバムの集計に換算されるようになってからは、こういったチャート・アクションが多くみられるようになった。
先週の13位から6位にランクアップしたのは、カミラ・カベロの「ネヴァー・ビー・ザ・セイム」。今年1月にNo.1獲得を果たしたデビュー・アルバム『カミラ』からの2ndシングルで、アルバム初登場と同時に1位に輝いた1stシングル「ハヴァナfeat.ヤング・サグ」に続く3曲目、フィフス・ハーモニーの「ワーク・フロム・ホームfeat.タイ・ダラー・サイン」を含めると、通算4曲目のTOP10入りとなった。
今週ランクアップしたのは、タトゥーにキャップというラッパーのようなビジュアルが話題の若手カントリー・シンガー=ケーン・ブラウンとのデュエット・バージョンが4月27日にリリースされたため。今週4位にランクインしているビービー・レクサとフロリダ・ジョージア・ラインの「メント・トゥ・ビー」や、先週の7位から5位に再浮上したマレン・モレスとゼッドの「ザ・ミドル」など、カントリーとポップ界のコラボが流行しているため、「ネヴァー・ビー・ザ・セイム」のヒットも期待できる。そのケーン・ブラウンは、自身のシングル「ヘヴン」も28位に上昇中。
◎【Hot100】トップ10
1位「ナイス・フォー・ホワット」ドレイク
2位「サイコfeat.タイ・ダラー・サイン」ポスト・マローン
3位「ゴッズ・プラン」ドレイク
4位「メント・トゥ・ビーfeat.フロリダ・ジョージア・ライン」ビービー・レクサ
5位「ザ・ミドル」ゼッド、マレン・モリス、グレイ
6位「ネヴァー・ビー・ザ・セイム」カミラ・カベロ
7位「ベター・ナウ」ポスト・マローン
8位「ロックスターfeat.21サヴェージ」ポスト・マローン
9位「ルック・アライブ」ブロックボーイ・JB
10位「ノー・ティアーズ・レフト・トゥ・クライ」アリアナ・グランデ
(提供元 Billboard JAPAN)