ヒップホップの最重要プロデューサーと言っても過言ではないDr. Dre。N.W.A.以前のWorld Class Wreckin’ Cruも含め、彼のプロデューサーとしてのキャリアは30年以上になる。彼は今までスヌープ・ドッグやエミネムなどのアイコニックなアーティストを発掘し、世に輩出してきただけではなく、ヒップホップのサウンドの歴史を変えてきたプロデューサーでもある。そんなレジェンドの入門編として、HIP HOP DNAの編集部がDr. Dreプロデュース・トラックを5つに絞ってみた。
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N.W.A. – Straight Outta Compton (1988)
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Dr. Dreは、N.W.A.でも「Straight Outta Compton」や「Fuck Tha Police」などの歴史に残る楽曲をプロデュースし、彼のプロデュース・スキルを世に広めた。1980年代後半のN.W.A.の時期は、ジェームス・ブラウンやロイ・エアーズなどのサンプルが多用されており、サウンドとしてはまさに当時最前線で活躍していたパブリック・エネミーなどのサウンドにも通じる「ヒップホップ」となっている。
Snoop Doggy Dogg – Who Am I (What’s My Name)? (1993)
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Dr. Dreとスヌープ・ドッグは1992年のDr. Dreの1stソロアルバム「The Chronic」にて、「G-Funk」というジャンルを確立した。ジョージ・クリントン率いるP-Funkなどをサンプリングし、今までのヒップホップ以上に重厚感があるビート・スタイルを作ったのだ。「The Chronic」にて作られたG-Funkは、1993年11月23日にリリースされたスヌープ・ドギー・ドッグ(現スヌープ・ドッグ)の伝説の1stアルバム「Doggystyle」にて「完成」されたと言っても過言ではない。
Dr. Dre – Still D.R.E. (1999)
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1999年11月16日にリリースされたDr. Dre(ドクター・ドレー)の2ndアルバム「2001」。このアルバムは、90sサウンドから2000年代サウンドに業界を誘った、ヒップホップのサウンドの歴史を変えた作品でもある。Scott Storchによる生音のピアノサウンドと、ドレーのハードなビートを取り入れた新しいウェストコーストヒップホップは、業界のスタンダードとなった。リリックはJay-Zが書いている。こちらのアルバムは全体的にドレーのプロダクションが光っており、「The Next Episode」や、エミネムをフィーチャリングした「Forgot About Dre」も現代のサウンドに負けないクオリティとなっている。
2Pac – California Love (1996)
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この楽曲をはじめて聞いたときの衝撃は忘れることはできない。2Pacのラップももちろん素晴らしいのだが、こちらのドレーのビート、ダイナミックなホーンのパート、さらにG-Funkに多大な影響を与えたファンクアーティストRoger Troutmanがサビで魅せるトークボックス、全てを取ってもマスターピースと言える。2Pacのアルバム「All Eyez On Me」に入っているバージョンはリミックスとなっているので、また違うビートを聞くことができる。
50 Cent – In Da Club
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2000年代のドクター・ドレーの真骨頂とも言える力強いビートと、オーケストラのスタッブが光るビート。この時代のドレーのプロダクションはStill Dreのピアノを作ったScott Storchとのコラボが多く、彼らほどアイコニックなプロダクション・チームは珍しいだろう。また、元G-UnitのThe Gameのデビュー・アルバム「The Documentary」の「Westside Story」や「How We Do」でも彼らのビートを聞くことができる。
Dr. Dreのキャリアを追ってみるとヒップホップの時代の変換を見ることができる。