先月、11枚目のアルバム「The Libra」をリリースしたT.I.(ティーアイ)。音楽活動以外にもテレビ番組やビジネスでも活躍してきた彼は、過去に人の命を救った経験もあるようだ。彼がHipHopDXのインタビュー動画で語った内容を紹介したい。
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2006年に妻と共にマイアミのホテルを訪問したT.I.は、バルコニーから不審な音を聞いたようだ。うめき声のようなものが聞こえて下の方を見てみると、中庭が半分見えない状態だったため、T.I.は元ボディーガード/親友として知られていた故Philant Johnsonと共に外に出ることにした。するとそこにはロックバンドCreedのボーカリストScott Stapp(スコット・スタップ)がいたのだ。
この時、T.I.はそこにいた男性がスコット・スタップだったとは知らなかったようで、スコット・スタップ本人はこの当時のことについてBig Morning Buzz Liveにて「薬物を過剰摂取し、ホテルの白い壁を見ていたら自分がイカれた収容施設にいると妄想してしまった。それから、高さ12メートル以上あるバルコニーから飛び降りようとした。」という旨を語っていた。骨折したスコット・スタップをたまたま発見したのがT.I.だった。T.I.は以下のように語っている。
スコット・スタップは、「彼女が俺にあんなことをしたなんて信じられない」みたいなことを言っていた。たしか、妻か彼女かが彼の親友と寝たと言っていたんだ。バルコニーから登って彼らを探しに行ったのか、飛び降りようとしていたのか、そこの詳細はあまり覚えていない。だが彼は立ち上がり、もう一度飛び降りようとしていた。だから俺は「いやいやいや、そこにいるんだ。落ち着こう。」と声をかけた。
T.I.の呼びかけに答えたスコット・スタップは救急車の到着を待ち、T.I.はその間も声をかけ続けた。
「そこまで君を追い詰めてしまうなら、そもそも彼女と一緒にいる価値なんて絶対にないよ。学べることはすべて学んだし、だからもう前に進めるじゃないか。もう終わったんだ。そのことについては手放そう。そのことが君をおかしくしているんだ。君の未来に待っていることについて考えるんだ。君の過去の出来事ではなく。」
自分が声をかけていた男性がCreedのボーカリストのスコット・スタップだと後に知ったT.I.であるが、スコット・スタップは一連の出来事の後に回復し、2012年には「Sinner’s Creed: A Memoir」という本を執筆している。インタビューは以下のリンクからチェック。