ネオソウル界の女王とも言われるシンガー、Erykah Badu(エリカ・バドゥ)が、アップルミュージックの新シリーズ「The Message」のインタビューに参加した。こちらの新シリーズは「今日のブラックミュージックにおける重要人物との親密な会話を通じて、米国及び海外の不安と不平等についての対話を促進する」ことを目的としており、ゲストが毎回インスパイアされた楽曲を集めたプレイリストを公開している。
https://youtube.com/watch?v=xxN2A8Zc_TU
こちらのインタビューにおいて、今年のアメリカ合衆国大統領選挙について問われたエリカ・バドゥー。これに対し彼女は、自身が2008年にリリースしたシングル「The Healer」の歌詞を引用し、現在の思いを語った。
「自分や所属するコミュニティのために、色々な決断をしたいと思った際、政権は私たち全員に影響を与える。だから、何が起きているか、政権が私たちのためにどのような選択をしているのかを知ることは重要。」
「勿論、私たちは一緒になって変革をもたらすことができるけれど、これには時間がかかる…なぜなら、強固で、私たちよりも長く残るものを実現するには、長い時間と計画が必要になってくる。整理して、自分の努力と人生を費やす必要がある。」
「数週間前にとあるドキュメンタリーに取り組んだ…選挙に向けて、街の人に、何を信じているのか、共和党支持者なのか民主党支持者なのか、この政治体制や投票制度が機能していると思うか、などを聞いた。意見は様々で、それぞれが賢く、信念を持っていた。」
「私は次に、一人ひとりにヘッドホンをつけて曲を聴いて欲しいと頼んだ。曲はBeastie Boys(ビースティ・ボーイズ)の『Hold It Now, Hit It』であった。何を信じていようと、スネアの音には皆共感してビートに頷いた。ヒップホップは政府より大きな存在だ。私たちが皆で信じているものは、多くを変えることができる。」
バドゥーは「The Healer」にて、「It’s bigger than religion, Hip-Hop // It’s bigger than my n*gga, Hip-Hop // It’s bigger than the government // This one is for Dilla Hip-Hop」と、ヒップホップは宗教や政府を超越する団結力を持っていると歌っている。
また、今回公開したプレイリストの「Now Breathe Like It」とのタイトルをつけた部分について問われたバドゥ。そこにはEarth, Wind & Fireの「Africano」、James Brownの「King Heroin」、そしてStevie Wonderの「Visions」が収録されている。
「私はこれらの曲を聴いて起きるし、車の中でもかけている。楽しい気分にもしてくれるし、泣かせてくれるし、とてもとても悲しくさせてくれる曲でもある。良い音楽が自分の魂の中にあるときになりたい悲しさね。喜びをもたらしてくれる涙を流してしまう。私にとって大切な曲たちなの。これを共有することはとても個人的でリアルなことよ。」
インタビューはこちらから聞くことができる。