今ではヒップホップ業界屈指のリリシストとして知られているRoyce Da 5’9″(ロイス・ダ・ファイブ・ナイン)。新アルバム「Allgory」はグラミー賞にノミネートされているが、彼にも駆け出しの時代があった。エミネムの「Bad Meets Evil」の盟友としてだけではなく、ドクター・ドレーの「2001」でも作詞として参加しているそんなロイスと、ロイスの父親本人がHIPHOPDXにて語った内容を紹介したい。
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ロイスの父親は当時、ロイスのラッパーとしてのポテンシャルを理解していなかったらしく、自身の息子のラッパーとしての道を疑っていたようだ。そんな彼がドクター・ドレーからの電話を受け取ったときのことをこのように語っている。
ロイスの父親:息子ロイスに、電話があったと伝えたんだ。「何か体に悪いことでもあるのか?体調が悪いのか?」と聞いたら、息子は「なんのことだ?」と答えた。「ドクター・ドレーという医者から電話があったぞ」と息子に伝えたんだけど、当時の私はドクター・ドレーが何者なのか理解していなかったから、医者だと思ったんだ。そこからドクター・ドレーの存在を教えてもらって、息子が凄い才能を持ったやつだってことを知った。
エミネムとかは知っていたし、仲が良いことも知っていたんだけど、ドクター・ドレーから直接が電話くるってことは、ロイスが上手くやっているということを理解するきっかけになった。
ドクター・ドレーという存在は知らずに、医者から息子宛に電話があったと思いこんでいたロイスの父親。そのため息子の体に何かがあったのではないか?と考えたが、ドクター・ドレーを知った瞬間に彼の才能の理解したと語っている。また、ロイス本人はこのように明かしている。
ロイス:俺はNYにいて、そこで度々ビジネスミーティングをしていた。そこで契約をしたタイミングにエミネムから「いやお前はそんなところで契約するな。お前のデモCDを送ってくれ」と言われたんだ。それで彼にデモを送ったら、俺の知らない間にドクター・ドレーに聞かせていたらしくて、ドクター・ドレーから直接電話がきたんだ。
俺は家にいて、父親から「ドクター・ドレーって人から電話がきたぞ」って言われて、電話を代わったら、「Yo what’s up, it’s Dre」って言われたんだ。「エミネムに曲を聞かせてもらったんだけど、気に入った。今The Chronic 2001ってアルバムを作っているんだけど、制作に参加してみないか?」と言われ、LAまでの飛行機代を用意してくれた。人生ではじめて豪邸を見たよ。
このように、90年代の後半にドクター・ドレーから直接連絡がきたことにより、キャリアが動きはじめたロイス。実家にドクター・ドレーから電話がかかってきても医者だと勘違いされないように、親にドクター・ドレーの存在を教えておくことをオススメする。