ジョーイ・バッドアスやニプシー・ハッスルを発掘した人物が語る仕事論　アーティストと仕事する上で重要なこととは？

ドクター・ドレーがエミネムの才能を発掘したり、DiddyがNotorious B.I.G.を世に出す手助けをしたり、フックアップ・カルチャーのあるヒップホップでは、アーティストの才能を見出した人材から学べることも多い。以前HIP HOP DNAでは、ジュース・ワールドやイアン・ディオールを発掘したInternet Moneyをインタビューした。

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今回は、Joey Bada$$（ジョーイ・バッドアス）や、ニプシー・ハッスルを発掘した、＜Cinematic Music Group＞の創設者であるJonny Shipes（ジョニー・シャイプス）を紹介したい。彼はジョーイ・バッドアスとニプシー・ハッスル以外にも、Big K.R.I.T.、Smoke DZA、Pro Eraなどと契約し、様々なアーティストを世に出すことに協力をしてきた。そんな彼がDJ Boothにて語ったことを紹介したい。

彼はアーティストを世に出す上で重要なことについてこのように語っている。

「全てはアーティストから始まるんだ。彼らが、どれだけの実力を持っているのか？音源として力強い作品を作ることができるのか？今までヒットを飛ばしてきたアーティストは、まだデモも作ったことなく、そこら辺でラップをしていた若い頃から、既に素晴らしい才能がにじみ出ている。既に最高峰になれる才能を持っているんだ。あとは、彼らを導いて、その良さを引き出してあげる必要がある。彼らのキャリアで、彼らのビジョンだから、アーティストがリードをし、自分で選択をする必要がある。彼らの作品が、ビジョン通りに完成するように、手を添えてあげるだけだ。楽曲やトラックリストの制作も手伝うし、スタジオでプロデュースにも立ち会う。」

彼は、既に才能が開花しつつあるアーティストにとっても、アーティスト自身が選択することが重要であると語った。自分の役割は、アーティストのビジョンの手助けをすることだという。また、彼は＜Cinematic Music Group＞にとって重要であった時期についても話している。

とても親しいアーティストと仲違いをしたときがあった。それから仲直りをし、改善したんだ。たまに意見が合わないときもあるだろう。私はそのアーティストに全てのエネルギーを注いでいたため、彼はレーベル内で唯一成功しているアーティストになった。しかし、全てを注いでいた彼がリリースをしなくなった結果、レーベルには何も残っていなかった。とても大変な一年間だったよ。仕事の電話も鳴らなくなったし、忘れ去られてしまうんだ。私はそのときに、また0からスタートし、新しいアーティストたちと契約をしたんだ。それがYungeen Ace、Flipp Dinero、Luh Kelなどの若手たちだ。そんな状況を耐え、0から再始動し、前進したという意味では、重要な一年となった。自身の失敗が、今の立場を築くことになった。

（画像＝Joey Bada$$）
（Source）
https://djbooth.net/features/2020-06-09-jonny-shipes-cinematic-music-group-interview