東と西がヒップホップ界を治めていた90年代前半に、アトランタ出身の初のメインストリームラッパーたちとして大活躍をした伝説のヒップホップデュオ、OutKast(アウトキャスト)。今ではヒップホップ史上最も売れたグループの1つとなったそんなアウトキャストであるが、そんな彼らの出会いについて、メンバーの一人であるBig Boi(ビッグ・ボーイ)が語った内容を紹介したい。
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「10 Questions With Kyle Brandt」に出演したビッグ・ボーイは、もう一人のメンバーであるAndré 3000(アンドレ・3000)との出会いについて以下のように語っている。
「最初はただ一緒にいるだけの仲だったんだ。5人くらいのグループでTri-Cities高校に通い始めたばかりだった。よく昼休みに遊んでた。アンドレの家に行くと彼は服にエアブラシをかけていて、俺たちのデニムジャケットの手入れもしてくれたんだ。俺は弟と一緒にアンドレのところに行って、髪を切ってもらってたんだ。」
アンドレ・3000との出会いについて語ったビッグ・ボーイ。彼は以下のように続けている。
彼は素晴らしいアーティストだから、いつも一緒にいた。しかも俺たちは音楽とスタイルのテイストまで同じだったから、ある日「一緒にやろうぜ」みたいな感じのことを話しただけなんだ。
お互いに音楽とスタイルのテイストが似ており、気の合う仲だったため、自然にデュオに発展したと語ったビッグ・ボーイであるが、彼は1995年のSource Awardsでの歴史的な瞬間についても語っている。
当時、ベスト・ニュー・アーティストを受賞したアウトキャストであるが、東でも西でもなかった彼らが受賞したことにより、会場ではブーイングが起きたのである。アンドレ・3000はそのブーイングの中で「サウスが言いたいことがあるから聞いとけよ」とマイクに向かって発言しており、この日の出来事についてビッグ・ボーイは以下のように語っている。
「モチベーションになったよ。彼らがブーイングしてくれて良かったと思っている、あれは俺たちをやる気にさせただけだった。あの年の受賞者たちを見てみろよ、スヌープ、ビギー、アウトキャスト。パワーハウスだ。そのおかげで俺たちはATLiensを作るモチベーションを得ることができて、それからぶちかました。だから本当に感謝してる。南のリリシストのために、業界のドアを蹴破るきっかけにもなったし、俺たちが”スピッター”であることを知らしめてくれた。」