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ドクター・ドレーの1999年のMTVインタビューを振り返る。ワックだと思うプロダクションや、苦手なタイプのヒップホップについて語る。

 

 

Dr. Dre(ドクター・ドレー)はヒップホップ史上最も重要なプロデューサーの一人である。彼はN.W.A.だけではなく、スヌープ・ドッグやエミネムのプロデューサーとして多くの名曲を世に出してきた。Dr. Dreはエミネムを発掘し、彼がプロデュースをした「The Slim Shady LP」は世界がエミネムの存在を知るヒット作となった。そんな1999年当時のインタビューを振り返り、Dr. Dreが語った内容を紹介したい。

 

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はじめにDr. Dreは、エミネムの音源を聴いたときの感想について「デモを聴いて、白人だとは思ってなかった。イケてるから一緒に仕事をしたいと思っただけだ。」と話している。

 

またDr. Dreは「ワックだと思うプロデューサーやアーティスト」について、以下のように語っている。

 

「アルバム全曲を、全てサンプリングのみで作るプロデューサーやアーティストは、ワックだと思う。ワックというとワックという言葉に失礼だから、ただナンセンスだな。全部を誰かの頭脳を使いながら、どうやってアートとして前進するつもりなんだ。今と昔だと自分のサウンドも少し変わったかな。権利的な問題もあり、昔ほどサンプリングを使ってなく、今は自分の心と頭から音楽を作っている。絶対に使わないといけないと感じるサンプルがあった場合、それは使う。」

 

今もこのように思っているかは不明であるが、彼が最も熱かった1999年には、このような考えを持っていたようだ。自分以外の創作物だけを使っているだけでは、新しいものを生み出すことはできないと語った。さらに彼は好まないタイプのヒップホップについても語っている。

 

「最近耳に障るヒップホップソングは、ただハッピーなだけの優しいヒップホップだ。俺はハマれない。たとえば…Will Smithが最近出した曲とか。
コメディで例えると、ビル・コスビー側のヒップホップと、リチャード・プライヤー側の鋭いヒップホップ、この二つが存在しないといけない。俺はそのリチャード・プライヤー側、ハードコアの部分を担当している。」

 

このように彼は自身の立ち位置を「ハードコアより」のヒップホップと語り、逆にハッピーで優しいものばかりの状況にうんざりしていたようだ。

 

 

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