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ドクター・ドレーがサウンドの秘訣を明かす 『2001』のミックスで意識していた手法とは?

 

ラッパーとしてだけでなく、数々のヒップホップ・クラシックを手がけてきた伝説的なプロデューサー、ドクター・ドレー。ビート制作だけではなく、ミックスのスキルも一流と知られているドクター・ドレーであるが、そんな彼が名プロデューサーのYoung Guruに明かした内容を紹介したい。

 

【関連記事】ドクター・ドレーのハーフタイムショーセットに隠されたイースターエッグ 何個の隠し要素を見つけることができた?

 

William “Fuzzy” WestとQuincy Harrisのポッドキャスト「FAQ」に出演したYoung Guru。彼は電話でドクター・ドレーと会話しており、ドクター・ドレーは自身の名作『2001』についてこのように語っている。

 

 「あの作品は、特にベースをヘヴィに強調していたけど、中音域と高音域も正しく出そうとしていた。そのなかでも、ちゃんとストリート感のある感じにしたかった。そのバランスが重要だった。」

 

 「あのときは、ボーカルを少し大きめにミックスしていたんだ。やってるうちに学んだ方法なんだけど、マスタリング時に低音を出したい場合、ボーカルが埋もれる。だからいつもボーカルを少し大きめにミックスして、ベースを出したときにもボーカルがちゃんと聞こえるようにしていた。」

 

 

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電話でこのように語ったドクター・ドレー。1999年にリリースされた『2001』は、当時リリースされた作品のなかでも非常にサウンドクオリティーが高く、まさにヒップホップを2000年代に誘った作品となった。そんな作品のサウンドクオリティーについて、Young Guruはこのように語っている。

 

 当時のヒップホップは低音が多く出ていたけど、彼はサウンドを明快にクリアにし、深みを出した。左右にパンを振ってミックスできる人は多いけど、サウンドに三次元の深みを出したのは、ドクター・ドレーの『2001』が初だったと思う。彼はキーボードだけでビートを作っているわけではなく、サンプルとシンセを組み合わせているから、2つのサウンドが合わさっている。ボーカルをその中で聞こえさせることを提示し、リバーブなどで、とても深みのある音源を作った。

 

Young Guruは今回のインタビューの一部をインスタグラムに投稿し、「そうなんだよ!彼がこれを教えてくれたんだ。俺にとってドレーがどのような存在なのかわかるだろう。」とコメントしている。ドクター・ドレーの制作秘話については、下記の記事でもさらに読むことができる。

 

編集長が選ぶ:ドクター・ドレーのおすすめプロデュース作品決定版【前編1988〜2000年】

 

(画像=Dr. Dre)
(Source)
https://hiphopdx.com/news/id.68224/title.dr-dre-2001-mixing-secrets-young-guru-jay-z-engineer

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