今年の2月にデビュー・アルバム「Victory Lap」をリリースし、アルバム収録曲の「Double Up」のミュージック・ビデオを8月に公開したNipsey Hussle。年の初めにアルバムをリリースすることはグラミー賞にノミネートされる上で好ましくないと考えるとアーティストは多いが、同アルバムは12月になった今でも評価され続けている。
「Victory Lap」は実際に第61回グラミー賞の最優秀ラップ・アルバム賞にノミネートされており、今回のアルバムが幅広く評価されていることがわかる。
そんな中、Nipsey HussleがBillboardのインタビューにて答えた内容を紹介したい。
人生、物語、真実、誰かのライフストーリーの一部、その全てがVictory Lapには含まれている。このアルバムが2018年のベスト・ラップアルバムである理由はそこにある。
アーティストとしてだけでなく、ビジネスマンとしてもデビュー前から水面下で着実に成功を掴んできたNipsey Hussle。アルバムの制作理由については「アルバム・オブ・ザ・イヤーを作ろうと思って制作してきた訳じゃなくて、長年に渡って愛される作品を作ろうとしていただけなんだ」と語っており、彼の作品が評価される理由にも納得が行く。
俺は時代を超えて愛される作品を作りたかったんだ。数年後にもこの作品を楽しみながら「あれはクラシック・ヒップホップだったな、俺たちのジャンルはこういう音がするんだ」って言えるだろ。
ストリーミング配信の時代となり、シングルやEPが主流となる中で「タイムレス」なアルバム制作を目指したNipsey Hussleだが、彼の作品も今まではEPやミックステープという形が多かった。そんな彼が時間をかけてリリースした作品だからこそ説得力もあり、実際に評価もされているのだろう。