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【米ビルボード・アルバム・チャート】カリード自身初の1位獲得

 

 

R&Bシンガー、カリードの新作『フリー・スピリット』が初登場1位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 

本作『フリー・スピリット』は、2017年3月にリリースしたデビュー・アルバム『アメリカン・ティーン』からおよそ2年ぶりに発表された、自身2作目のスタジオ・アルバム。その間にはEP盤『サンシティ』(2018年10月)が発売されていて、実質上は3作目のアルバムということになる。同チャートでは、『アメリカン・ティーン』が4位、『サンシティ』が8位を記録し、3作連続のTOP10入り、そして自身初の全米1位獲得となった。

 

初動ユニット数は202,000で、そのうちアルバム・セールスが85,000枚、ストリーミングによるユニット数が111,000だった。週間1億4690万視聴を記録し、ストリーミング・チャートでも同1位に初登場している。2019年にリリースされたアルバムの中では4番目に高いユニット数で、トップがアリアナ・グランデの『thank u, next』(360,000ユニット)、2番目が先週No.1デビューを飾った、ビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?』(313,000ユニット)、そしてバックストリート・ボーイズの『DNA』が獲得した234,000ユニットが続く。男性ソロ・アーティストとしては、現時点で最大の初動ユニット数。

 

R&B作品が初登場1位を記録するのは、1年前の4月14日付チャートでランクインした、ザ・ウィークエンドの『マイ・ディアー・メランコリー、』以来1年ぶりとなる。さらに遡ると、2017年6月17日付チャートで同1位に輝いた、ブライソン・ティラーの『トゥルー・トゥ・セルフ』からザ・ウィークエンドまで、約1年のブランクがあり、純粋なR&Bシンガーが、いかに1位を獲得し難いかがわかる。逆に言うと、カリードやザ・ウィークエンドは、それだけ支持されているということだ。

 

本作からは、EP盤『サンシティ』にも収録された先行シングル「ベター」が、R&Bチャート1位を獲得し、アルバムのプロモーションに繋げた。また、前作から本作の発売までに、ロジック&アレッシア・カーラとコラボした「1-800-273-8255」(最高3位)、ノーマニ・コーディとのデュエット曲「ラヴ・ライズ」(最高9位)、そしてベニー・ブランコ&ホールジーとのコラボ曲「イーストサイド」(最高9位)の3曲が、いずれも米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”でTOP10入りし、カリードの人気と知名度を高めた。これらのヒットも、本作『フリー・スピリット』が1位を獲得した要因といえる。

 

先週1位に初登場した、ビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?』は2位にダウンしたが、今週も118,000ユニットと高い数字を維持し、2週目にして累計40万ユニットを超えるヒットを記録している。本作からは、「バッド・ガイ」が先週のソング・チャートで7位に初登場し、シングル曲でも初のTOP10入りを果たした。3月末に銃殺された、故ニプシー・ハスルの『ヴィクトリー・ラップ』も2位から3位に下降したが、先週のユニット数とほぼ横ばいの63,000ユニットをキープし、その反響を物語っている。

 

今週6位に初登場したのは、米LA出身の女性シンガーソングライター=サラ・バレリスの新作『Amidst the Chaos』。週間ユニットは35,000で、そのうちアルバムの純粋な売上が29,000枚、ユニット数のほとんどがセールスによるものだった。アルバム・チャートでは、2007年リリースの『リトル・ヴォイス』(最高7位)以来、計6作目のTOP10入りとなり、そのうち2010年の3rdアルバム『カレイドスコープ・ハート』が1位を獲得している。

 

8位には、カントリー・デュオのブルックス&ダンがランクイン。本作『リブート』は、2007年10月リリースの前作『カウボーイ・タウン』(最高13位)から、約11年半ぶりに発表されたスタジオ・アルバムで、TOP10入りは、2009年9月に発売されたベスト盤『#1s… and Then Some』(最高5位)以来約10年ぶり、通算10作目となる。カントリー・デュオ/グループのTOP10入り総数としては、9作をランクインさせたラスカル・フラッツを上回る、歴代最高記録を獲得した。

 

Text:本家一成

◎【Billboard 200】トップ10
1位『フリー・スピリット』カリード
2位『ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?』ビリー・アイリッシュ
3位『ヴィクトリー・ラップ』ニプシー・ハッスル
4位『thank u, next』アリアナ・グランデ
5位『デス・レース・フォー・ラヴ』ジュース・ワールド
6位『Amidst the Chaos』サラ・バレリス
7位『ビアボングズ&ベントレーズ』ポスト・マローン
8位『リブート』ブルックス&ダン
9位『Hoodie SZN』ア・ブギー・ウィット・ダ・フーディ
10位『スコーピオン』ドレイク

 

Photo by Albumcover

(提供元:Billboard JAPAN )

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