素晴らしいブランディング戦略を行った製品として、2000年代におけるiPodを思い浮かべる人も多いだろう。多くのアーティストとパートナーシップを組み、多数のミュージック・ビデオに登場したiPodであるが、50 Centが2003年にリリースした楽曲「P.I.M.P.」のMVが、実は初のMVとしての広告案件であったのだ。50 CentがiPodを操作している映像が印象的なこちらのMVであるが、実は50 Centが自分から交渉した案件だと本人が明かしている。
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MSNBCのAri Melberとのインスタライブにて50 Centは、「P.I.M.P.」のミュージック・ビデオでiPodをプロモーションした経緯を語った。
当時Dr. Dre、インタースコープ・レコードのJimmy Iovine、アップルのSteve Jobsの3人が週末に集まっており、その会議に50 Centが参加したときのことであったらしい。50 Centは、当時まだ新しかったiPodに興味を持ち「それ見せてくれよ」と話したようだ。その場ですぐに50 CentはSteve Jobsと交渉し、MVの冒頭15秒でiPodをプロモーションする報酬として、15万ドル(1500万円以上)を得る契約をしたようだ。
iPodをMVでプロモーションしたのは50 Centが初だったため、「P.I.M.P.」の映像を見てiPodの存在を知った人も多いだろう。その後、多くのミュージック・ビデオに登場するようになったApple製品であるが、自分が興味を持った製品のプロモーション案件を、その場で交渉し、大きな事例を作る彼の「ハッスル精神」が伺えるエピソードである。