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長年Jay-Zのエンジニアを務めてきたYoung Guruが、Jay-Zの心を掴んだ仕事術を語る。

 

 

Jay-Z、Kanye Westを始めとした、Roc-A-Fella Recordsの多くのアーティストの楽曲を手がけてきた凄腕エンジニア/プロデューサーのYoung Guru。彼はJay-Zの11枚のアルバムのうち、10枚のエンジニアリングを担当しており、ウォール・ストリート・ジャーナルから「ヒップホップ界で最も成功したエンジニア」とも称賛されている。近年では、彼が制作に関わったThe Cartersのアルバム「Everything Is Love」が2019年のグラミー賞にて最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞を受賞している。そんなYoung GuruがどのようにしてJay-Zの目に留まり、彼の心を掴んだのか、Red Bull Music Academyのインタビューにて語った内容を紹介したい。

 

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1999年頃のある日、元々来る予定だったエンジニアが来れなくなったことで、Jay-Zの弟分として知られていたMemphis Bleekと仕事をすることになったYoung Guru。彼は、その日にMemphis Bleekと信頼関係を築いたようで、その理由を以下のように説明している。

 

エンジニアは座って、静かにしているだけでアーティストに意見とかは言わないのが普通だろう。でも俺の場合はな、プロデューサーとエンジニアを同時にやるんだ。たとえばBleekに「そこ、もっとこういう言い回しのほうが良いラップになるんじゃないか?」とか言うから、彼も「こいつは俺のライムを添削してくれてるのか?」って驚く。そういう信頼関係が築けると、安心して頼れるようになるんだ。

 

エンジニアとしてだけでなくプロデューサーとしても信頼を得たと語ったYoung Guru。また別のある日、Memphis Bleekの様子をチェックしに、セッションにJay-Zがやってきたと話している。

 

俺とMemphis Bleekは、たまたまその日早めに作業を終わらせたんだ。その時、Jay-Zは既に別のエンジニアとアルバムを制作している途中だったみたいで、「じゃあ今日は残りの時間で俺の曲をやらせてくれ」と言われた。それがきっかけだ。Jay-Zに「来週っていつ空いてる?」って聞かれたんだけど、「Jay-Zが必要としてくれるなら全部空いてる」って言ったんだ。

 

Memphis Bleekとのセッションにて、エンジニアだけでなくプロデューサーとしての力を発揮したことで、そのさらに上にいたJay-Zからも信頼を得ることが出来たYoung Guru。エンジニアにとって、時にはアーティストが求めているものを理解し、作品のポテンシャルを最大限に引き出す能力も必要になるということがわかるインタビューであった。

 

 

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