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Jay-Zとニプシー・ハッスルのコラボ曲「What It Feels Like」はどのようにして実現したか?プロデューサーが2013年に楽曲の制作を開始したと明かす。

 

 

ラッパーとしての活動だけではなく、アントレプレナーとしても活躍していたNipsey Hussle(ニプシー・ハッスル)。彼は起業家という点でもJay-Z(ジェイ・Z)との共通点があったが、亡くなってから2年が経とうとしている今、Jay-Zとのコラボ曲「What It Feels Like」がリリースされた。こちらの楽曲はブラックパンサー党の重要人物であるフレッド・ハンプトンと黒人解放運動を描いた映画「JUDAS & THE BLACK MESSIAH」のサウンドトラックに収録されており、ニプシーとJay-Zの念願のコラボとなった。以前から交流があった2人であるが、この楽曲はどのようにして実現したのだろうか?この度、楽曲のプロデューサーであるMike & KeysがGQにて語った内容を紹介したい。

 

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ニプシーとJay-Zの交流は2013年までに遡る。ニプシーは2013年に1000枚限定の$100ミックステープ「Crenshaw」をリリースした際に、Jay-Zは一人で100枚購入しており、ニプシーのインディペンデントアーティストとしてのビジネススキルを称賛していた。そこから交流は続き、Jay-Zはある意味ビジネスマン/ラッパーとしてのメンターとなったのだ。

 

実はこちらの新曲「What It Feels Like」は、2013年に制作を開始した作品であると明かされている。楽曲内でニプシーがラップする「次のミックステープをドロップする」というのは、上記の「Crenshaw」のことであり、当時からJay-Zとコラボしたいという構想があったのだ。しかしニプシーは自分から人に何かを頼まないタイプの人だったらしく、実際にはJay-Zとのコラボも「タイミングが来たら実現する」と感じていたようだ。

 

2013年に楽曲の制作を開始したニプシーとMike & Keysのチームであるが、楽曲のコ・プロデュースを努めたLarrance DopsonはJay-Zのバックバンドのメンバーであった。DopsonはJay-ZのエンジニアであるYoung Guru経由で、Jay-Zにビートを5年前に聞かせ、彼は当時から大変この曲を気に入っていたようだ。2013年に開始された楽曲は、2015年にホーン隊とストリングスを追加し、楽曲のサビを作ったことにより、さらにブラッシュアップされたのだ。Mike & KeysはJay-Zの「Show Me What You Got」のような楽曲にしたいと考えていたらしく、ロック・ネイションのカラーを出そうとしていたと語る。

 





 

 

ずっとコラボをしたいという気持ちがお互いにあったが、ニプシーが亡くなり、1年前にJay-Zが再びこちらのビートを求めてきたと明かされている。そして、フレッド・ハンプトンの暗殺を描いた映画「JUDAS & THE BLACK MESSIAH」のサントラに収録されることになった。

 

ヒップホップ界における2人の先輩と後輩アントレプレナー。生前のニプシーとJay-Zがコラボすることはなかったが、Jay-Zはニプシーを非常にリスペクトしており、この度念願のコラボが実現した。

 

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