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興味の持続時間が短くなったSNS時代に一流ラッパーが出した答えとは?「長いヴァースは駄目と言われるんだ」

 

 

インターネットやSNSが発達し、日々新しいコンテンツが世に放たれるなか、今ではインスタントに反応できるものが拡散されやすいというのは、多くの人が感じていることだろう。音楽も、ストリーミング・サービスやYoutubeが主流になり、実際に楽曲の最もキャッチーな部分であるサビに入るまでの平均時間が短くなっているというデータもある。そんな「人々の興味の持続時間が短くなった時代」に合わせて、自分の楽曲を適応させる人もいれば、自分の作品は自分の意図した形で出すというアーティストもいる。ベテランラッパーであり、一流のMCとして知られるRoyce da 5’9”は後者に当たるようだ。彼がDJBoothのインタビューにて語った、この時代における自分の作品について出した答えを紹介したい。

 

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「インターネットの時代となり、興味の移り変わりが速くなった今についてどう思うか?」という旨の質問を受けたRoyce da 5’9”は以下のように答えている。

 

俺のマネージャーのKinoがスタジオに来て、そのヴァースは長すぎるとか、インターネットの時代だから、そんなに長く集中して聴いてもらえないとか言うんだ。でも俺はそれを言われて、「そんなこと言わないほうがよかったな、逆にヴァースをもっと長くしてやるよ」ってなるんだ。そういう考え方には飽き飽きしてるんだ。この業界には、裏付けのないアドバイスが多すぎる。どういうことか教えてやるよ。アクセスしやすくなった。すべてがオンデマンドだ。アクセスしたいものすべてにアクセスが出来る。だから別に興味のないものにエンゲージする必要はない。だが本当にそのアーティストのことが好きなら聞くし、聴いているものが良いと思うならそれを聴く。それだけだ。

 

彼はマネージャーに「ヴァースを短くしろ」と言われた場合、逆に長くしてやるというマインドになると語った。業界のそのようなアドバイスは、自分とコアなファンには当てはまらないとさらに説明する。

 

俺は左に行きたければ左に行く。俺がどこに向かうかは、他人が決めることではない。俺は俺がやりたいことをやる。芸術とはそうあるべきだ。このようなルールや境界を作ることによって、枠のなかでしかクリエイトできないようになってしまう。このようにアーティストに課されるリミットや枠は、レーベルの人間たちが手っ取り早く金を稼ぐために決めたものだ。少ない投資で多額の利益を得ることが出来るから。

 

興味の移り変わりが速くなった現代においてヴァースや楽曲を短くするべきであるというのは、利益を求めるレーベルの考え方であると語るRoyce da 5’9”。彼は、芸術を作るつもりなのであればそのようなルールを作る必要はないと説明した。彼は最高峰のMCとして、リリシズムやストーリーテリングというスキルを使い、長年をかけて自分のブランドを作り上げてきた。だからこそ、時代の潮流に乗らずともファンがついてきてくれるブランドが自分にはあることを知っているのだ。

 

またRoyce da 5’9”は「自分がそのように扱われることを許すのであれば、レーベルの意向を実現させるためだけに音楽を作る人間になってしまう。自分のブランドを殺しながら、レーベルのブランドを築くだけだ。一体どんなキャリアなんだよ、そんなのでいいのか?」と続けている。

 

どのような時代になろうとも、自分のブランドを作り上げ、自分が信じる作品を世に出し続けることの重要性を語ったRoyce。表に立つことだけが役割のアーティストではなく、長年信頼性のある深い「作品」を「アーティスト」としてリリースし、ファンベースを築いてきたからこその答えとも言える。

 

 

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