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【入門】Juice WRLD(ジュース・ワールド)の遺作「Legends Never Die」から見る彼の人物像。若者へ手を差し伸べた「伝説」

 

昨年末に、21歳の若さでこの世を去ったJuice WRLD(ジュース・ワールド)。彼は2017年にサウンドクラウドに「Lucid Dream」を投稿したことがきっかけで注目され、同曲が2018年5月にSpotifyで配信された際には、10億再生を超える大ヒット曲となった。2018年の10月には「HIP HOP DNA: THE LIVE Vol.1」にて初の来日公演を果たし、HIP HOP DNAの記念すべきイベント第一回を飾った。

昨年2ndアルバム「Death Race for Love」をリリースし、初のBillboardチャート1位を獲得した以外にも、フリースタイルのスキルなどで新旧ヒップホップファンからの人気を集めていた。亡くなってから、エミネムの新アルバム「Music to Be Murdered By」のシングル「Godzilla」にもフィーチャリングされ、エミネムも彼のスキルを賞賛していた期待の若手アーティストであった。

 

そんな彼の遺作となるアルバム「Legends Never Die」が先日リリースされ、初日に7460万回され、今年リリースされたThe Weeknd、Eminem、Bad Bunnyのアルバムの初日再生数を超える記録となった。こちらのアルバムは、Juice WRLDのキャリアにて多く表現されていた不安、ドラッグとの戦い、愛などがメインテーマとなっており、彼はその繊細さを惜しみなく「等身大の感情」として歌っている。

 

アルバムのイントロである「Anxiety (Intro)」では、2019年に行われたGeniusのインタビューを使用しており、彼は「やりたいことがあるなら、本気になれば何でもできる。頑張ってる限りは、ベストを尽くしているなら、他人が言うことは気にするな。自分の世界だし、自分がやりたいことをやってもいいんだ。それを覚えていてくれ。あなたたち一人一人を愛してる。気をつけて帰って。」」と語っている。彼は若者の声、いわゆるZ世代の声の代弁者でもあり、自分が赤裸々に語ることにより、彼らが抱える不安を解消しようとしていた存在であったことが、この作品のイントロからも伝わってくる。

 

「Conversations」や「Fighting Demons」などでは、自身の中に潜む「悪魔」を描き、自分のネガティヴィティに負けないように彼は戦っている。

 

 

 

本日MVが公開されたリリースされた「Wishing Well」は、苦しみが消え去るように願っているという内容と、井戸に祈るという内容がかかっている。「正直ドラッグがなければここまでこれなかっただろう、でもドラッグを続ければここにはいられなくなる」という、自身の薬物乱用がテーマとなり成功したが、このまま続ければその成功もなくなってしまうという内容が印象的だ。

 

 

先行シングルとしてリリースされていた楽曲たちは「Righteous」、Trippie Reddをフィーチャリングした「Tell Me U Luv Me」、Halseyをフィーチャリングした「Life’s a Mess」、Marshmelloとのコラボ「Come & Go」であった。自身の恋人Ally Lottiに向けたラブソングも多く、「Tell Me U Luv Me」は彼女に向けた想いが楽曲に憑依しているのがリリックからも伝わってくる。

 

 

彼は楽曲を作るとき、基本的にフリースタイルでレコーディングをするのだが、自身の「そのまま」の感情をアウトプットする上での手法なのだろう。そんな自身の繊細さと、心のダークな部分も擁する彼の姿を見て、多くの若者が共鳴する。以前Vulture誌にて、「ドラッグをやって苦しんでいる人に指を差して馬鹿にするんじゃなくて、その人たちがいる状況を理解して、手助けをしたい。そのようにして手を差し伸べるのが正解だと思うんだ」とも語っており、いかに今まで自身の憂鬱を否定された若者たちの救いになっていることがわかる。「Legends Never Die」は自身の繊細さを擁し、等身大の感情を新鮮なフリースタイルで自由に表現したアルバムであり、彼のような伝説はこの世から去っても、人々の心のなかに生き続けることが伝わってくるアルバムである。

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