ミネソタ州ミネアポリスにて、白人警官がGeorge Floyd(ジョージ・フロイド)という黒人男性の首を膝で押しつけ殺害した事件をきっかけに、人種差別的な社会システムに対する抗議デモがアメリカ各地で行われている。ネットフリックスは米国の人種差別、法と政治、大量投獄の歴史に踏み込んだドキュメンタリー『13th』を、4月にYouTubeにて無料公開している。動画の設定から日本語字幕をつけることができるので、まだ見ていない方は見ることをオススメする。
「13th -憲法修正第13条-」(2016年)
こちらの映画はエイヴァ・デュヴァーネイ監督によって制作されたドキュメンタリーとなっており、「無くなったはずの奴隷制度が、今でも別の形で続いている」と問題提起した作品となっている。
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他にもIndie Wireなどのメディアがオススメの映像作品やドキュメンタリーを紹介している。
「I Am Not Your Negro」 (2016年)
公民権運動家ジェイムズ・ボールドウィンの未公開原稿「Remember This House」を元にした作品。彼は、暗殺された3人の友人メドガー・エバース、マルコム・X、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアについてのプロジェクトを想定していたようで、「I Am Not Your Negro」は元の原稿に沿ってアメリカ合衆国の人種差別の歴史などについて描いたドキュメンタリーとなっている。アマゾンプライムにて見ることができる。
「Free Angela & All Political Prisoners」(2012年)
活動家/哲学者として知られるアンジェラ・デイヴィスについてのドキュメンタリー。1970年、刑務所にいる活動家ジョージ・ジャクソンの釈放を求めるため、17歳であった彼の弟ジョナサン・ジャクソンが銃を装備して裁判所を襲うという事件があった。アンジェラ・デイヴィスは、この事件に使用された銃を用意したという疑いをかけられ、FBIから追われることになる。iTunesの米ストアで見ることができる。
「Bamboozled」(2000年)
現代ではタブーとされている、顔を黒く塗って演じるエンターテイメント「ミンストレル・ショー」を風刺した、スパイク・リー監督による作品。顔を黒く塗りステレオタイプ化された黒人のキャラクターを演じるという行為がタブーとされる理由は、「13th」でも描かれている。
「Get Out」 (2017年)
日本でも話題となった、ジョーダン・ピールによる映画。ホラー/コメディ作品であるが、ジョーダン・ピールは「Get Out」 について「当初は、人種問題を克服したポスト・レイシャル・アメリカの幻想に対する強力な答えになるように意図していた」と語っている。
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